ファインディング・ドリー
■総合評価
■鑑賞方法
■鑑賞日時
2017年5月7日(日)
■原題
Finding Dory
■監督・出演
監督:アンドリュー・スタントン
出演:エレン・デジェネレス、アルバート・ブルックス、ヘイデン・ローレンス 他
■レビュー
2003年に公開したファインディング・ニモの続編。ファインディング・ニモはカクレクマノミのマーリンとニモ親子の話だが、今作は1作目でも登場した忘れん坊でナンヨウハギのドリーの話。
前作も然りだが、CGで描くのが一番困難とされていた水中の描写が、実写と見間違えるほどのクオリティで見事に描かれていた。前作より13年も経過しているので、むしろクオリティは格段にパワーアップしているようにも思えた。
ストーリーは、やはりメインターゲットが子供ということもあり、さほど驚きもなく決して大人向けではない。ただ、自分を育ててくれた親を平気で殺めてしまう事件が多い殺伐とした現代に、改めて親子愛の大事さを警鐘しているようにも思えた。という観点では、なかなかよく出来たストーリーであった。ただ一点難点なのが、タコのハンクがサポート役で脇を固めているのだが、物語後半でドリーと一緒にトレーラーを運転するシーンがあるのだが、それまでは魚が喋る非現実感はともかく、現実的なストーリーが続いていたのに、タコや魚がトレーラーを運転するという、極めて非現実な世界に一瞬にして引きずり込まれる。★1個減点。
そして日本語吹き替え版でドリーの声を担当したのが、前作に引き続き室井滋。今回は字幕版で鑑賞したが、前作での室井滋のハマり声のインパクトが強い作品なので、字幕で見ても室井滋感が満点に出ている。
トレインスポッティング
■総合評価
■鑑賞方法
■鑑賞日時
2017年5月6日(土)
■原題
■監督・出演
監督:ダニー・ボイル
出演:ユアン・マクレガー、ユエン・ブレムナー、ロバート・カーライル 他
■レビュー
言わずとも知れたドラッグムービーの金字塔と言っても過言ではないトレインスポッティング。ダニー・ボイル作品はデビッド・リンチに次いで独特な描写が特徴だが、ダニー・ボイルの初期作品として凡人には理解し難いトリップ映像が多い。ただ、その理解し難さが今作品の魅力のひとつとも言えるだろう。
そして、昨今ではユアン・マクレガーと言えばムーラン・ルージュのクリスチャンやスター・ウォーズでのオビ=ワン・ケノービを連想する若者も多くなってきたが、ユアン・マクレガーと言えばトレインスポッティング、トレインスポッティングと言えばユアン・マクレガーと言っても過言ではないぐらいの代名詞である。
改めて、ユアン若い(笑)
左の写真が公開時1996年のユアン・マクレガーで、右の写真が現在公開中の美女と野獣のユアン・マクレガー。老いは否めません(笑)
と余談はさてき、90年代のクール・ブリタニアを決定づけた今作は、21年経った現代に観ても時代遅れ感や見劣り感が全くなく、後世に語り継がれる秀逸な作品であることは間違いない。
現在公開中のT2を早く観に行きたいところ。
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー
■総合評価
■鑑賞方法
■鑑賞日時
2017年5月5日(金)
■原題
■監督・出演
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:フェリシティ・ジョーンズ、ディエゴ・ルナ、ドニー・イェン 他
■レビュー
スターウォーズシリーズ初のスピンオフ。シスの復讐(エピソード3)と新たなる希望(エピソード4)の間の話で、新たなる希望の冒頭へとシームレスに繋ぐ描写であった。公開期間中に映画館(IMAX)でも鑑賞済みだったが、自宅のホームシアターでも楽しみたい一心でBlu-rayをAmazonで注文してゆっくりと再鑑賞。
スピンオフということでエピソードシリーズとは違い、お決まりのオープニングでは始まらない物足りなさを冒頭で感じる。そんな不完全燃焼感はすぐにおさまるぐらいにスターウォーズの世界観はすぐに描かれ始める。
スターウォーズと言えば、登場キャラの独自性。今作は何と言ってもドロイドのK2SO。C-3PO同様に人類の言語で会話をするドロイドだが、C-3POとは比べ物にならないぐらいのスマートかつ迅速でインテリジェントな動きが特徴。今までの主要ドロイドの中でも一番親近感の湧くドロイドであった。
そして何よりもシス最強の弟子と言われたダース・ヴェイダーの強さがどの作品よりも一番描写されていた作品と言っても過言ではない。フォースと言い、ライトセーバー捌きと言い、ファントム・メナス(エピソード1)からシスの復讐(エピソード3)のアナキン・スカイウォーカー(ヴェイダー卿)は「強さへの強い憧れ」、新たなる希望(エピソード4)からジェダイの帰還(エピソード6)のヴェイダー卿は「存在感での強さ」と表現するなら、今作のヴェイダー卿は「最強」そのもの。
次回作は、最後のジェダイ(エピソード8)が今年12月、若き日のハン・ソロを描くスピンオフが2018年5月、そして三部作最終章のエピソード9が2019年5月と、怒涛の公開ラッシュが控えている。
ワイルド・スピード ICE BREAK
■総合評価
■鑑賞方法
映画館
■鑑賞日時
2017年5月3日(水)
■原題
Fast & Furious 8
■監督・出演
監督:F・ゲイリー・グレイ
出演:ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス 他
■レビュー
前作SKY MISSIONでクランクアップ前に主演のポール・ウォーカーが交通事故により他界したため、誰もがSKY MISSIONで終焉と思われていたが、ポール・ウォーカー抜きでのまさかの最新作。
今作の見所は何と言っても、アメリカ合衆国とキューバの国交正常化以来初のキューバ国内での撮影。冒頭キューバのシーンから始まるが、歴史的背景を意識して見入るとストリートレース以外の楽しみ方も。
もうひとつの今作の見所は、満を持して敵役で登場のシャーリーズ・セロンである。アカデミー主演女優賞を受賞した2003年公開のモンスターと言い、2012年公開のスノーホワイトと言い、悪役がここまでハマる女優はいないだろう。
そして何と言っても、ワイルド・スピードの最大の魅力である数々の高級車は今作も健在である。昨今のワイルド・スピードでは、マッスルカーやヴィンテージカーの登場が多い中で、個人的には前作のライカン ハイパースポーツに負けじと劣らないオレンジ色に染まるランボルギーニのムルシエラゴLP640に釘付けであった。もちろん今作でも集中砲火からの水没の暴挙は健在(笑)
全体的な所感としては、ポール・ウォーカー抜きのワイルド・スピードってどうなのよ?と半信半疑であったが、とは言っても7作全部観ているという義務感に駆られて観てみたが、予想を遥かに上回って楽しめた。
さすがに今作が限界であろうと思いきや、何と第9弾は2019年4月、完結編となる第10弾は2021年4月に全米公開されることが決定している。
ゴースト・イン・ザ・シェル
■総合評価
■鑑賞方法
映画館
■鑑賞日時
2017年4月9日(日)
■原題
■監督・出演
監督:ルパート・サンダース
出演:スカーレット・ヨハンソン、ピルウ・アスベック、ビートたけし 他
■レビュー
攻殻機動隊のハリウッド実写映画化。草薙素子(少佐)をスカーレット・ヨハンソン、荒巻大輔をビートたけしとキャスティングも申し分はない。全体的にオリジナルへのオマージュ感もかなり出ている。VFX的には、義体やロボットの細かな描写、未来都市の景観は結構緻密に描かれていたので、それなりに楽しめた。そして何よりも驚きだったのが桃井かおりのキャスティング。
しかし、少佐のボディスーツが一見裸身に見えるのでたまに邪な気持ちが過る点や、桃井かおりのセリフが流暢な英語なのに何故かビートたけしのセリフが全て日本語であった点がいまいち。荒巻大輔はなかなか魅力的なのだが、ビートたけしの日本語セリフによりアウトレイジを彷彿とさせるのが残念。★1個減点。
映像美だけでも結構楽しめるので、一応オススメ。